先日、オープンマイクに参加し、ソロギターで6曲演奏してきました。
とても多くの学びがあったので、自分の備忘録もかねてシェアしたいと思います。
なぜオープンマイクでソロギターを?
そもそも、今回オープンマイクに出ようと思った経緯です。
アドリブソロをとるための練習よりも、ソロギターで曲のメロディを弾くことが好きだと自覚するようになりました。そのため、近頃はソロギターの練習に時間を費やしています。
アドリブをとる練習をしていないため、当然、セッションに参加してもなかなかアドリブがうまく取れないということが続きました。うまく弾けないと悔しいので、セッションからはしばらく足が遠のいていました。
しかし一方で、せっかく練習しても、練習の成果を披露する場がないということには、もどかしさと寂しさがありました。また、セッションという「本番」が存在しないことで、練習がだらけ、無目的化し、モチベーションが低下してしまっていました。
そんなときにオープンマイクで演奏すればいいのではないか、と思い立ちました。
オープンマイクとは、だいたい1,000円〜2,000円くらいを払うことで、短い時間ステージに立てるというシステムです。ライブハウスやカフェなどで実施しているお店があります。
オープンマイクであれば、自分が普段練習しているソロギターを、そのままのかたちで人前で披露することができる。そういうところがいいなと思いました。
そのようなわけで、意を決してソロギターでオープンマイクに参加することにしました。
色々と失敗もありましたが、今後もステージに立ちたいと思っています。
以下、ステージに立ったことで学んだことです。
学び①本番が練習をブーストする
ステージ20分>練習20時間
突然ですが、つぎの2人のうち、より上達するのはどちらだと思いますか?
また、あなた自身はどちらのタイプですか?
・20時間練習してから20分のステージに立った人
・20分のステージに立ってから20時間練習した人
私は、今回の経験を通じて、後者の人のほうが、より上達するだろうなと気づきました。
今回私がステージ上にいた時間は、約20分程度だったと思いますが、
間違いなく直近20時間の練習よりも学びを得られたと感じています。
ステージで発見した自分の課題を克服するために練習する。
だからこそ練習に明確な目的意識がうまれ、高いモチベーションで取り組める。
本番のない練習はだらけてしまうものです。
逆に言うと、本番こそが練習をブーストさせてくれることを学びました。
学び②曲の構成の重要性
イントロ、展開、エンディングまでありありとシミュレート
オープンマイクに参加している間、私の脳裏には以下のような言葉が浮かんできました。
あれ、イントロ(エンディング)はどうしたらいいんだろう…
テーマだけだと1曲として短すぎるな…
この曲もさっきとおなじエンディングだ…
ステージに立つと、当然ながら曲を弾くことになります。
その段になってはじめて上記のようなことに気づいたのです。
家で弾くときはいつもテーマしか弾いていなかったな、とか、
こんなに1曲が短いと拍子抜けだな、といったことを体感しました。
実際、1曲の演奏を終えたとき「あれ、それだけ?」と驚かれたときがありました。
よく、夜に書いたラブレターは出すな、と言われることがあります。
朝になったら当たり前に気づけることなのに、夜、自分の部屋で机に向かっているうちには絶対に気付けないようなエラー。
それに似ていると思いました。
人前に出て演奏する、という状況であれば当たり前に気づけることでも、自分ひとりで練習しているときにはなぜか気付けない。
だからこそ、なるべく人前で演奏する場は意識的にもったほうがいいと学びました。
その曲をどのように始め、どのように展開し、どのように終えるのか。
実際にステージに立った場面をシュミレーションしながら、練習することが大事だと気づきました。
学び③ステージ全体の構成の重要性
演奏する1曲、1曲の構成の重要性は上記に述べました。
それに加えて、その日の自分のステージ全体の構成も重要だと感じました。
選曲
まずは選曲です。
私は、当日、以下の曲を演奏しました。
1.Autumn In New York
2.Isn’t It Romantic?
3.Alice In Wonderland
4.Feel Like Makin’ Love
5.The End Of A Love Affair
6.Moon River
いずれも「ジャズ・スタンダード・バイブル」に載っているスタンダードです。
1、3、4曲目は「ジャズ・スタンダード・バイブル」に収録されています。
2、5、6曲目は「ジャズ・スタンダード・バイブル2」に収録されています。
この選曲で演奏してみて、気づいたことをまとめます。
色々なテンポで演奏したほうが良い
私は、すべて同じようなゆったりめのテンポで演奏しました。
しかし、聞き手の立場になって考えてみると、変化がないと飽きてしまいます。
家でソロギターをつまびくとき、ついつい自分にとっての自然なテンポで練習しがちでした。
結果、いつも同じテンポで演奏してしまっていました。
そこを意識的に様々なテンポでの練習を取り入れ、ステージに反映させることが大事だと思いました。
色々なジャンルを演奏したほうが良い
これもテンポと同じようなことですが、色々なジャンルを演奏することも大事だと思いました。
ブルースやボサノヴァ、ポップスを取り入れると、もっと幅が出るだろうなと感じました。
ソロギターというフォーマットからは外れますが、テーマを歌うのも面白いかもなということも思いました。
聴いている人が知っている曲を弾くことも大切
演奏前に曲名を告げた際、唯一リアクションがあったのがMoon Riverでした。
お客さんがうれしそうな声をあげてくれたのです。
今回、私が演奏した曲は、いずれもジャズ・スタンダードではありますが、一般的な知名度で考えるとやはりマニアックな選曲だったんだなと思いました。
オープンマイクは、いろいろな人が登場し、演奏します。
聞き手側もふらっとお店に立ち寄った人や、他の演奏者がほとんどです。
そのような状況を考えれば、色んな人が楽しめるように、という姿勢をもつことは大事だなと改めて感じました。
もちろん、マニアックな選曲がただちに悪いわけではなく、自分の中にバランス感覚を持とうと思いました。
MC
また、MCもステージを構成する重要な要素だと気づきました。
その曲についてMCで語れたほうが良い
曲の演奏前後、曲紹介をすることが一般的といえます。
私は、ステージに立って、演奏する曲について曲名以外に語れることがないことに気づきました。
実際にやってみると分かるのですが、「次にやる曲は〇〇です」だけでは、間が持ちません。
聞き手がきょとんとしているうちに演奏し始めるような感じになり、その空気感が演奏自体にも悪影響をもたらします。
他の出演者の方は、各曲、様々なことをお話されており、非常に面白く、楽しく曲を聴く導入になりました。
その曲についての背景やエピソード、なぜ自分がこの曲を選んだのか等、私もお話できるようになりたいと思いました。
まとめ オープンマイクでソロギターを演奏しよう!
繰り返しになりますが、今回の経験を通じて、非常に多くのことを学ぶことができました。
ソロギターを練習しているけど、発表の場がないという人も多いと思います。
人前で演奏することにハードルを感じるかもしれませんが、ぜひ勇気をもって一歩踏み出してみてほしいです。
きっと得られるものがたくさんあると思います。
最後に一言ですが、実際に自分でステージに立ってから、「Virtuoso」の凄さに改めて胸を打たれました。
今回の記事は以上です。
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